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事故物件とは?種類や告知事項についてわかりやすく解説

事故物件とは?種類や告知事項についてわかりやすく解説

「事故物件」と聞くと、「その物件で人が亡くなった家」をイメージするからも多いのではないでしょうか。

しかし、不動産取引においては、人が亡くなった物件がすべて事故物件として扱われるわけではありません。
亡くなった原因や発生場所、その後の状況などによって、買主や借主に告知が必要となるケースがあります。

この記事では、事故物件の種類や「告知事項」とは何なのか、売却するときに知っておきたいポイントについて、国土交通省のガイドラインをもとに分かりやすく解説します。

📖目次📖

1.事故物件とは?
2.事故物件にはどんな種類がある?
3.「告知事項とは?」
4.自然死なら絶対に告知しなくていい?
5.「3年経てば告知不要?」
6.告知事項を伝えず売却するとどうなる?
7.事故物件の売却価格はどのくらい影響する?
8.事故物件の売却を検討している方へ
まとめ

1.事故物件とは?

「事故物件」という言葉には法律上の明確な定義があるわけではありません。
一般的には、過去にその不動産で事件や事故などが発生し、購入や入居を検討する人の心理面に影響を与える可能性がある物件を指して使われることがあります。

特に、物件内で人が亡くなったケースでは、亡くなった原因や状況によって、買主や借主への告知が必要になる場合があります。

国土交通省は、人の死が発生した不動産について、宅地建物取引業者が告知の判断をする際の基準として「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を公表しています。

2.事故物件にはどんな種類がある?

一口に「事故物件」といっても、人が亡くなった原因や状況はさまざまです。

自然死

病気や老衰などによる自然死です。

国土交通省のガイドラインでは、取引対象の不動産で発生した自然死について、原則として告知する必要はないとされています。
ただし、長期間にわたって発見されず、特殊清掃や大規模なリフォームなどが行われた場合は、買主や借主の判断に重要な影響を与える可能性があるため、別途告知が必要となる場合があります。

日常生活上の不慮の死

自宅の階段からの転落、入浴中の事故、食事中の誤嚥など、日常生活の中で起こる不慮の事故による死亡もあります。
これらについても、原則として告知しなくてもよいとされています。

ただし、特殊清掃などが行われた場合や、事件性・周知性・社会に与えた影響などが特に高い場合は、別途判断が必要です。

自殺

自殺など、自然死や日常生活上の不慮の死以外の死亡については、買主や借主の判断に重要な影響を与える可能性があるため、告知が必要となる場合があります。
特に売買の場合は、賃貸借とは異なる考え方がされるため、「3年経過すれば必ず告知しなくてよい」と考えないことが重要です。

他殺・事件による死

殺人など事件性のある死亡についても、告知が必要となる可能性があります。
事件の内容や社会的な影響などによっても判断が変わるため、個別に確認する必要があります。

3.「告知事項とは?」

不動産の「告知事項」とは、物件を購入・賃借するかどうかを判断するうえで、相手方に伝える必要がある重要な情報のことです。

人に死に関する事案については、その事実が取引相手方の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合には、告知が必要とされています。
そのため、「事故物件だから必ず告知」「人が亡くなったから必ず告知」と単純に判断するのではなく、

・どのような死因だったのか
・どこで発生したのか
・発生からどの程度の期間が経過しているのか
・特殊清掃などが行われたか
・事件性や社会的な影響があるのか

などを踏まえて判断することが大切です。

4.自然死なら絶対に告知しなくていい?

「自然死なら告知しなくてもいい」と思われるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。

例えば、室内で自然死が発生したものの、長期間発見されず、特殊清掃が必要になったケースでは、買主や借主の判断に重要な影響を与える可能性があります。

また、国土交通省のガイドラインでは、告知不要とされるケースであっても、買主や借主から人の死について質問された場合には、経過期間や死因にかかわらず告知が必要とされています。
そのため、売却を検討する際には、「自然死だから何も伝えなくていい」と自己判断するのではなく、まずは不動産会社へ事情を伝えておくことが大切です。

5.「3年経てば告知は不要」は本当?

事故物件について、「3年経てば告知しなくてもいい」という話を聞いたことがある方もいるかもしれません。

これは注意が必要です。

国土交通省のガイドラインでは、一定のケースについて、賃貸借取引では事案の発見から概ね3年が経過した後は、原則として告知しなくてもよいという整理があります。

一方、売買取引については、賃貸借取引と同じように「3年経過=告知不要」と一律に整理されているわけではありません。
また、事件性・周知性・社会に与えた影響などが特に高いケースや、買主から質問された場合などは、期間にかかわらず告知が必要となる場合があります。

そのため、売却時には「3年経ったから大丈夫」と判断せず、個別の事情を確認することが重要です。

6.告知事項を伝えずに売却するとどうなる?

売主が把握している重要な事実を伝えずに売却すると、後から買主とのトラブルにつながる可能性があります。
「知られたら売れなくなるかもしれない」と考えて、事故や死亡に関する事実を隠してしまうのは避けた方がよいでしょう。

不動産会社に相談する際には、

・いつ発生したのか
・どこで発生したのか
・どのような状況だったのか
・特殊清掃を行ったのか
・その後リフォームを行ったか

など、分かる範囲で正確に伝えることが大切です。

不動産会社は、売主から得た情報や物件の状況などを確認したうえで、告知が必要かどうかを判断していきます。

7.事故物件は売却価格にどのくらい影響する?

事故物件だからといって、必ず大幅に価格が下がるとは限りません。
売却価格への影響は、次のような事情によって異なります。

・どのような原因で人が亡くなったのか
・物件のどこで発生したのか
・発生からどのくらいの期間が経過しているか
・特殊清掃やリフォームを行っているか
・事件や事故の社会的な影響がどの程度あるか
・周辺の不動産相場
・物件そのものの状態や立地

例えば、自然死で特殊清掃なども必要なかったケースと、事件性があり特殊清掃や大規模なリフォームが必要になったケースでは、買主の受け止め方も異なります。
また、事故物件の売却では「事故があったから○%下がる」という一律の基準があるわけではありません。

そのため、売却価格については、事故の内容だけでなく、物件の立地や築年数、状態周辺相場なども含めて総合的に査定することが重要です。
事故物件の売却を検討している場合は、事故の内容を不動産会社に正確に伝えたうえで、通常の物件とは異なる事情も考慮して査定してもらうとよいでしょう。

8.事故物件の売却を検討している方へ

事故物件は、同じ「人が亡くなった物件」であっても、死亡原因や発生場所、発見までの期間、特殊清掃の有無などによって取り扱いが異なります。
また、告知事項についても一律のルールだけで判断できるものではありません。

売却を検討している場合は、分かっている事情を不動産会社に正確に伝えたうえで、告知の必要性や売却方法について相談することが大切です。

「事故物件だから売れない」と決めつけず、まずは現在の物件の状況を確認することから始めてみましょう。

まとめ

事故物件と呼ばれる不動産には、自殺や他殺などの事件性のあるケースだけでなく、自然死や孤独死、日常生活上の不慮の死など、さまざまなケースがあります。

人が亡くなった物件については、すべてが同じように扱われるわけではなく、死亡原因や発生場所、特殊清掃の有無、社会的な影響などによって告知の必要性が変わります。

特に「3年経てば必ず告知不要」というわけではないため、売却を検討している場合は自己判断せず、まずは不動産会社へ相談することが大切です。

 


参考資料・出典

本記事は、国土交通省が公表している以下の資料を参考に作成しています。

・国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」

※本記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の不動産取引における告知義務の判断を示すものではありません。個別のケースについては、不動産会社や専門家へご確認ください。